
こんにちは、Emiです!
今日は宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」
について語り尽くそうと思います!
正直なところ、意味わからん...
とも言えるこの作品ですが
読後に味わう儚い美しさ...
神秘的で幻想的...
それでいて、どこか懐かしく
それが真実のようにも感じる...
言葉では説明できないけど
とても儚くて、切なくて、悲しいのに
すごく美しいものに触れたような余韻
を残してくれました。
私もジョバンニとカムパネルラ
と共に銀河を旅した気分なのです...
この余韻のために「銀河鉄道の夜」は
多くの人を魅了するのかもしれません。
宮沢賢治が伝えたかったことは
一体なんだったのだろう...
と今でも考えるのですが
私はこの作品から「愛は捧げるもの」
それこそが
ジョバンニの言う「ほんとうの幸福」
に近づく道なのではないかと感じました。
自己犠牲と似てるようで似ていない
自分を差し出すという行為の中にある美
それをなんとなく感じたんですよね。
それは宮沢賢治の絵本「竜のはなし」
と通じるものを感じたからかもしれません。
今日は私が感じた「銀河鉄道の夜」
について語らせていただきます!
読もうと思ったきっかけはBL
そもそも、20歳の時に
一度この作品を読んでみたのですが
意味分かんなくて途中で挫折してます。
1時間もあれば読み終わる作品なのですが
なんか言い回しや表現が分かりづらくて
頭痛くなってきたんですね。
読みづらい文章は村上春樹だけじゃ
ないんだな... というのが感想でした。
そんな苦手意識のあった作品を
もう一度読んでみようと思った理由は
BL漫画「僕が歩く君の軌跡」を読んで
銀河鉄道の夜が気になってきたからです。
この漫画については
過去の記事に書いてますが ↓
ミステリー × BL のカップリングに
続きが気になる!を刺激されまくり
のこちらの漫画。
この話では「銀河鉄道の夜」が
主人公の蓮と失踪した先生とを繋ぐ
絆のようなものになっていて
先生の一番大切な宝物である
銀河鉄道の夜を蓮に渡して
先生は姿を消すんですね。
星が好きで意気投合した2人
その2人を繋ぐ銀河鉄道の夜。
先生に「ずっと側にいて」と言う
蓮の姿がジョバンニと重なりますが
ということは...
先生はカムパネルラ... !?
ということは....
と、考察が進むというものです!
しかし、それだけじゃ
村上春樹並みに苦手意識のある
宮沢賢治に手は出せません...!
最後に背中を押してくれたのは
おしえて!BLソムリエお兄さん
というBが全くLしていない... 泣
BLギャグ漫画です。
BL好きなら、めっちゃ笑えます!
この漫画すごくて
文学 × BL というカップリングで
見事に文学をBLに昇華?させてます。笑
おぉーーーーー!!!
こんな文学の楽しみ方があったのか!!!
と叫びたくなるくらい
素晴らしい作品でした!
そこで宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」
が紹介されていたのですが...
確かに!これはBLに見えてくるぞ!!!
ジョバンニはカムパネルラが大好きだし
カムパネルラはどう思ってるのかな...
と2人のハピエンを見送りたくなり
BLメガネを装着したまま
新しい視点で「銀河鉄道の夜」
との再会を果たしたのでした。
ネタバレあり!光の腐女子には辛い
ここからはネタバレですので
銀河鉄道の夜を真っ新な気持ちで
読みたい方は地上へお戻りください...
さて!我こそが
ハッピーエンドをこよなく愛する
光の腐女子なのですが ( 光を愛す )
なんと...
銀河鉄道に乗った時点で
カムパネルラは死んでいるという
まさかの「 死別エンド 」なのです。
そりゃないぜ...!!!泣
と叫びたいのも山々ですが
そもそもハピエンBLではなく文学作品なので
そこはあまり重要ではない... はず。
むしろ、カムパネルラの死が
この作品には必要な要素なのだろう... と思う。
ただね、ハピエンがご馳走の私としては
カムパネルラがいなくなることを知ってて
読んでいるから悲しくてね...
ジョバンニは貧乏暇なしで
学校の友達の輪にも入れないし
クラスメイトに揶揄われたりしてね
大好きなカムパネルラとも遊べないし
そんでもって!カムパネルラと死別て!
あたしゃ悲しいよ...
と切ない気持ちで読みました。
家計を支えるために仕事をし
病気の母の世話をするジョバンニと
いつも友達に囲まれているカムパネルラ
銀河の写真を一緒に
いつまでも眺めていたかつての二人は
いつしか交わることがなくなったけれど
カムパネルラはジョバンニと
ジョバンニはカムパネルラと
銀河鉄道で過ごした夜が二人の最後
だったんだなと思うと、銀河が繋いだ
二人の絆( 腐的にはBL希望 )にグッときます。
ジョバンニの気持ちを思うと
泣けてくる場面が結構あるので
号泣しながら読んでしまいました。
結局、宮沢賢治は何を伝えたの?
宮沢賢治の傑作「銀河鉄道の夜」は
すごく心に残るし、余韻に浸れるけど
じゃあ何が良かったのかと聞かれたら
一言じゃちょっと...
みたいな感じになっちゃうんですが
私が気になったのは
タイタニック号?で沈んだ女の子が
話して聞かせた「蠍の火」の話です。
その蠍というのは
小さな虫を殺して食べて生きてきたけど
ある日、いたちに見つかって食べられ
そうになるんですね。
蠍は一生懸命に逃げたのですが
捕まりそうになってしまう直前で
目の前に井戸があってその中に落ちて
しまうんです。
井戸の中で溺れるしかない蠍は
今までたくさんの命を取ってきたのに
自分はいたちから必死に逃げた...
どうして自分はいたちに
自分の命をあげなかったのだろう
と悔いるんですね。
どうか神さま。
私の心をごらんください。
こんなに虚しく命を捨てず、どうかこの次には
まことのみんなの幸いのために
私の身体をお使いください。
と蠍は祈り
蠍の身体は美しい火になって燃え
夜の闇を照らす光になります。
この話が宮沢賢治の童話で
唯一絵本になったという「竜のはなし」
を思い出したんですね。
この本に出てくる竜も
悪事の限りを尽くしていたのですが
ある日改心し、他の生命に自分の身を捧げます。
そして、命尽きた竜は天に上り
お釈迦様になりましたとさ...
というお話です。
蠍の話と似てるな〜と感じて
宮沢賢治がどんな考え方をする人なのか
少しだけ見えたような気がしました。
銀河鉄道で出会う
船と共に海に沈んだ青年も
沈みゆく船の中で
前の子供たちを押しのけてまで
女の子と弟を助けてあげるより
このまま神の前にみんなで行く方が
本当にこの方たちの幸福だとも思った
と話すのですが
他の人の命のために
自分の命を「差し出す」
というシーンが多いように感じます。
カムパネルラも友人のザネリ
( しかもジョバンニをいじめていた奴!)
を助けるために溺れて死ぬのですが...
こんな奴のために死ぬなよ〜!
と少なくとも私は思いましたが。
ただ、この自己犠牲的な生き方
他人のために自分を犠牲にするのが美しい
という話ではない気がします。
同じ行為に見えても「差し出す」「捧げる」
みたいな表現の方が近い気がしたんですね。
それは自己価値の低さからくる承認欲求や
誰かの役に立つことで自己を肯定する
みたいな動機ではなくて
ただただピュアな動機
愛の気持ちで自分を神に捧げる
みたいな感覚に近い気がしました。
海に沈んだ青年たちが
汽車を降りて行ってしまうと
ジョバンニはカムパネルラに
カムパネルラ、また僕たち
二人きりになったねえ。
どこまでもどこまでも
一緒に行こう。
僕はもう、あの蠍のように
本当にみんなの幸いのためならば
僕のからだなんか
百ぺん焼いてもかまわない。
と言い、カムパネルラも
目に綺麗な涙を浮かべ「うん。僕だってそうだ 」
と答え、こう続きます。
「けれども本当の幸いは一体何だろう」
ジョバンニが言いました。
「僕わからない」
カムパネルラがぼんやり言いました。
「僕たちしっかりやろうねえ」
ジョバンニが胸いっぱい新しい力がわくように
ふうと息をしながら言いました。
ここを読んで
カムパネルラもジョバンニも「本当の幸い」
が何なのかは分かってはいないながらも
そのために生きたいという同じ志を
胸に秘めてることを感じます。
蠍に竜、海に沈んだ少年と
川に沈んだカムパネルラ
見方によっては非常に自己犠牲的で
自分を無下にしてるように見えるけど
本人たちは「ほんとうの幸福」
に少しでも近づきたいという想い
があったのではないかと思います。
我が!我が!の生き方でなく
純粋に愛を捧げるような生き方を
ここでは「ほんとうの幸福」と
呼んでいるのでは?と感じました。
実は「未完成」の銀河鉄道のその後
実は銀河鉄道の夜って未完成らしく
出版社によって内容が少し違うようです。
未完成にして宮沢賢治の代表作とは...!
という珍しい作品ですね。
銀河鉄道を旅していた二人にも
いよいよお別れの時が来ます。
ジョバンニがカムパネルラに
きっとみんなの幸いを探しに行く。
どこまでもどこまでも僕たち一緒に
進んでいこう。
そう言うとカンパネルラは
ああ、きっと行くよ。
ああ、あすこの野原はなんてきれいだろう。
みんな集まってるねえ。
あすこが本当の天上なんだ。
あっ、あすこにいるのは
僕のおっかさんだよ。
と窓の遠くに見える
綺麗な野原を指さして言いいます。
ジョバンニにはそれが見えず
寂しい気持ちになるのですが
振り返った時にはカムパネルラの姿
はどこにもなかったのです。
( ここで号泣!!!)
振り返る前にジョバンニは
カムパネルラ、僕たち一緒に行こうね
と言うのですけどね
ジョバンニどんだけ
カムパネルラと一緒にいたいの!?
と思うシーンが多いんですよ。
カムパネルラが他の女の子と
楽しそうに話してたら嫉妬するし
おじさんが一緒の席だと
邪魔だと感じたりするし...
とにかく、ジョバンニは
カムパネルラを独り占めしたいのです!
そりゃあBとLの匂いがすると言われても
しょうがないかもしれません。
さて気になるのは
カムパネルラが消えた後に出てきた
黒い大きな帽子を被った青白い顔の大人。
この人が例のブルカニロ博士で
合ってるのかな?
その彼は
カムパネルラと一緒に真っ直ぐに行こう
と言ったんです!と言うジョバンニ対し
みんなそう考える。
けれども一緒に行けない。
そしてみんながカムパネルラだ。
あらゆる人の一番の幸福を探し
みんなと一緒にそこに行くがいい。
そこでばかりお前は本当に
カムパネルラといつまでも一緒
に行けるのだ。
と伝えるんですね。
・・・・・ん????
そして、ジョバンニは
僕きっと真っ直ぐに進みます。
きっと本当の幸福を求めます。
と最後に博士に言い残し
三次元世界へ戻ってくるのです。
カムパネルラって比喩なの?
とも取れる発言ですが
ほんとうの幸福の中では
カムパネルラと一緒にいられる
そこではジョバンニの願いが叶う。
ほんとうの幸いのために命を捧げた
カムパネルラがいる場所へ行くには
ほんとうの幸いにつながる道を
たどるしかないのかもしれません。
そして現実世界に戻ったジョバンニは
カムパネルラが川に入って出てこない
ことを知り、もう二度と会えないと悟ります。
辛いっ...!!!!泣
泣きながら家路に向かうジョバンニは
丘の頂に戻り天の川を見つめるのですが
汽車の音が遠くから聞こえてきます。
その音が銀河鉄道で聞いたセロのような声
で歌っているように聞こえて
ジョバンニはそれに
うっとり聞き入っておりました。
( めでたし、めでたし )
と、ここで終わりです!
えーーーーーー!!!
もうちょいなんかくれ!
もうちょいなんかほら!
って思いましたけどね...
ここで終わりです!
まるでフランス映画のような
残り香を残し天上に帰った宮沢賢治。
この先のジョバンニは
一体どんな人生を送るのだろう...
それが私が気になったところです。
孤独なジョバンニでしたが
僕きっと真っ直ぐに進みます
きっと本当の幸福を求めます
と博士に伝えたように
その覚悟を持って、この先の人生を
歩んでいくのではないかと感じます。
それは神の道であり愛の道。
そしてその先には
カムパネルラとずっと一緒にいられる
未来が待っているのです。
それが私の感じた
ジョバンニのその後です。
BLメガネをかけて紐解く銀河鉄道の夜
さて、ここまでは
真っ直ぐに銀河鉄道の夜について
語ってきましたが
ここではBLメガネをかけて
この作品を見ていきましょう!
まず先ほども書きましたが
ジョバンニはカムパネルラが
他の女の子と話してるだけで
イラッとしてしまいます。
そして、そんな自分を恥じます。
好きな友達を独占したいという
子供らしい欲求にも見えますが
相手が女子というところが
BLメガネをかけてる私には
どうも引っかかります...!
カムパネルラにとっては異性
である女子に嫉妬なんですよね。
そして鳥を捕まえるおっさん
の存在も邪魔だと感じていたと
白状します。( 後に後悔しますが )
とにかく、カムパネルラとの時間を
誰にも邪魔されたくないジョバンニ
何度も「 一緒に行こう 」
という言葉を発するジョバンニ
死んだ人しか乗っていない列車に
ジョバンニがカムパネルラと乗れた
ことを考えても...
ジョバンニのカムパネルラへの愛は
どんな形であれ特別だと感じますね。
大好きすぎるよね!?
さて、気になるのは
カムパネルラの気持ちです!
BLだとすれば
ほとんどが「 両片思い 」のため
ハッピーエンドで終わりを迎えます。
しかし、ここは銀河鉄道!
カムパネルラ君は
博愛主義者に見えてしまい
ジョバンニだけが特別という
感じには見えないんですね。( 嫌だ!)
ジョバンニをクラスで
助けたこともあるのですが
ジョバンニをいじめていたザネリさえも
命懸けで助けるほどの人間です...
( 聖人すぎん? )
カムパネルラはとにかく
みんなの幸福というものを
考えていたのではないでしょうか。
それはもしかしたら
まだ自己犠牲の域かもしれないけど
それでも真っ直ぐに生きたかった人
なんじゃないかと思います。
ただし!!!
カムパネルラが
最後に過ごした人間はジョバンニです。
ジョバンニは
カムパネルラの最後の男です。( 言い方!)
ジョバンニがカムパネルラと一緒にいたい
という気持ちに疑いはなさそうですが
カムパネルラもジョバンニに
一緒に行くと約束をしたところを見ると
二人は同じ志を持つ同志にも見えます。
同じ道を歩きたいと願う二人の絆は
とても強かったからこそ
最後に一緒に過ごしたかったのは
ジョバンニだけではなく、カムパネルラ
も同じだったと思うのです。
だからこそ最後に二人が大好きな
銀河を旅したのではないでしょうか。
カムパネルラも心のどこかで
ジョバンニを求めていたからこそ
二人は最後まで一緒に過ごすことが
できたのだろうと思うのです。
あぁ、もうずっと前から
コイツのこと好きだったんだな...
とある時に気づく例のアレです。
カムパネルラ君は
恋心に鈍感な無自覚男
なのではないでしょうか!?
ナニハトモアレ
最後の夜はコイツと過ごしたい...
と思うほどの関係ではありますね。
ちなみに、カムパネルラとジョバンニ
のお父さんも仲がいい友人なのですが
漁に出ているお父さんが帰ってくる
という手紙をもらったと、カムパネルラ
の父がジョバンニに伝えるシーンがあります。
ジョバンニはそれをお母さんに伝えなきゃ!
と急いで帰ろうとするのですが...
あれれぇ〜?( コナン風に )
パパは何で家族に伝えないで
カムパネルラ父に手紙出してるのかなぁ?
いや、まず家族に伝えてやれよ!
と気になりますよね。
まさか... もしかして...
パパたちは何か特別な関係...!?
そんな芳しい匂いを残し
この物語は幕を閉じるのでした。
【最後に】銀河鉄道はあると思います!
さて、私から見た「銀河鉄道の夜」
お楽しみいただけましたでしょうか?
美しくも儚く、幻想的な世界に
私たちを引き込むこの物語は
ジョバンニはそれに
うっとり聞き入っておりました
と物語が締めくくられるように
どこか懐かしい調べを感じ
その美しさをすでに知ってるような
不思議な感情を呼び起こさせます。
その理由は、
きっと銀河鉄道が本当に存在する
からではないだろうかと私は思うのです。
そう、忘れてるだけでね...
夢か幻か、はたまた真実か...
それをぜひご堪能ください♡
参考図書のご紹介
⬇️ 銀河鉄道の夜
⬇️ 宮沢賢治の絵本「竜のはなし」
⬇️ 文学の新しい扉を開いてくれるソムお兄
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